その8 不安解消のヒント「ブランクを味方につける!」

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前回の記事で「ブランクがあるのでまた仕事ができるか不安」というご相談例を挙げました。
今回はその不安を具体的にどう解消していくかのヒントをご紹介していきましょう。
ブランクへの不安解消だけでなく、自己肯定感のアップや仕事へのモチベーションアップにもつながりますよ。

まず最初に!

ご相談を伺うと「社会復帰できるか心配です」とおっしゃる方がいますが、社会生活や人生にブランクはありませんよね!仕事復帰や職場復帰であって、決して社会との繋がりから離れて生活してきたわけではありません。
そうお伝えすると、みなさん「たしかに!」と納得されます。
社会とは常に繋がりながら、仕事をするというシーンや環境から離れていただけです。そのことを頭に置きながら、解消に向けて一歩ずつ進めていきましょう。

では、解消のヒント

Step①

仕事から離れていた期間に手に入れたものは何ですか?
ブランクに不安を感じる大きな原因は「できないこと」に対する不安です。そこから一度離れて、あなたの「できること、身につけたこと」を見つけてみましょう。
 ・家事や育児、介護など、仕事以外のことをしながら手に入れたスキルや情報
 ・新しい知り合いとの人間関係(新しい家族関係、近所づきあい、ママ友、PTAなど)
 ・ストレスとの向き合い方
など、以前仕事をしていた時には身についていなかったスキルや知識、経験があるはずです。それは全てあなたのキャリアの大切な一部になります。どんな小さなことでも大丈夫。
さあ、紙とペンを準備して、今のあなたを実際に書き出しながら棚卸してみましょう!

Step②

具体的に「できるようになったこと、手に入れたこと、体験」を書きだしてみましょう。
例えば私なら…
 ・家事育児に達成感を感じるためのメモづくり(今日やること、明日でもいいことを分けて終わったら☑をする)
 ・子育てや夫婦関係でグレーを受け入れること(白黒派だった自分が少し変わり楽になった)
 ・想定外の事態で優先順位をすばやく考えなおす(子どもの病気などで今日すべきことが変わることへの対応力)
 ・ちょっとした空き時間でも仮眠できるようになった(子ども下校前15分だけ、車の中などでも)
 ・小学校でのPTA活動や地域の役員(色々な価値観、年代の方とのやりとり)
など、できるだけ細かく分けて具体的に書き出してみましょう。
誰に見せるわけでもなく正解不正解もありません。
自分で確認するためのものですので、どんな小さなことでも自由に書きだしてみてくださいね。

Step③

②で挙げたことの全てがあなたの今持っているスキル・経験です。その中からあなたがこれからの仕事に生かしたいと思う「スキル・経験」はどれでしょうか。全てでもいいですし、選んでもいいので◎をつけてみましょう。その◎をつけたことが『ご自身の強み』になり、就職活動で自己PRとして伝えられることになります。
なによりも自分の経験に自分で◎をつける作業が、自己肯定感のアップにも繋がりますよ。
私なら…
 ・家事育児のメモ作りに◎(仕事では今日することのToDoリストにアレンジできそう)
 ・仮眠がとれるに◎(仕事から帰ってきて少し仮眠して気分を切り替える)
 ・小学校でのPTA活動に◎(色々な価値観の女性と付き合うときの自分なりの工夫)
皆さんはいかがですか?
私なんてもう何もできないかも、と漠然と思っていたご自分を客観的に棚卸してみる作業が、今のあなたのチカラを再確認・再評価することに繋がってきたのではないでしょうか。

Step③までできたら、試しに求人情報を見てみてください。
実際に応募しなくてもいいので、その仕事をしている自分を想像してみましょう。
今まで漠然と「難しそう、できないかも」と先入観をもって見ていた仕事内容が「ここはできそう、ここはやりながら覚えていけばいいよね」ともう少し具体的にイメージができるようになっていることと思います。
それに加えて、その仕事が「したいかしたくないか」の視点まで加わっているかもしれませんね。
頭の中だけで考えを整理しようとすると、難しそう大変そうというネガティブなイメージで終わってしまいがちです。
頭の中だけで片付けずに、想いを書き出す(アウトプット)→それを自分の目で見て再確認する(整理した上で改めて頭にインプット)この作業が、あなたを漠然とした不安から解放してくれる大きなヒントになりますよ。